38 食物繊維が腸内細菌の応答性に関連する

最近ジャーナル Micorbiomeの論文をよく見るので、数報同ジャーナルからまとめ読みしてみようと思います。Microbiomeはその名の通り、菌叢を扱った研究をメインに扱っているジャーナルです。 IF 14.65 (2022) で生物系ではかなりお高いです。

今回の論文

【論文タイトル】Microbiota responses to different prebiotics are conserved within individuals and associated with habitual fiber intake

【著者】Holmes et al.

【年】2022

【ジャーナル】Microbiome

【リンク】https://doi.org/10.1186/s40168-022-01307-x

28人のプレバイオ試験

3つのプレバイオティクス(デキストリン、GOS、インスリン)を3回のタームに分けて28人の参加者に摂取してもらいました。1週間1つのプレバイオ摂取して、1週間休み…を3回繰り返す感じです。そして、各タームで菌叢解析とSCFA (酢酸、プロピオン酸など)定量を行いました。

プレバイオはSCFA生産に影響する

GOSとデキストリンは酢酸生産量を減少させたようです。先行研究によると酢酸生成にシフトするのだとか。(ぱっとしないデータだけど、ヒトの試験だとこんなもんなのかね・・・うん)

各プレバイオへの応答は、プレバイオの種類よりも個々人に依存

続いて、各プレバイオごとの解析ではなく個々人におけるプレバイオごとの酪酸生産 % を調べ、相関を取りました。その結果、プレバイオごとよりも個人に依存して酪酸生産量が決まっていたとか。菌叢はそうそう変わらないということですね。とはいっても、これも相関係数0.12-0.45とかで、確かに正の相関はあるけれどもぱっとしない感じ。

食事による腸内細菌叢の形成がSCFA生産量の最も大きな決め手であり、プレバイオによる一時的な影響は小さい ということですね

日頃の食事大事ですね

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