21 最も古いDNAの発見

今回はNature誌からで、なんと約1万8千年前のDNAを解析したとか。

本当は肺の細菌叢の論文を読もうと思ってアクセスしたのですが、こっちに引き寄せられてしまったので、読んでみます(笑)

今回の論文

【論文タイトル】Ancient DNA and deep population structure in sub-Saharan African foragers

【著者】Lipson et al.

【年】2022

【ジャーナル】Nature

【リンク】Ancient DNA and deep population structure in sub-Saharan African foragers | Nature

複数の遺伝学的・考古学的証拠から、サハラ以南のアフリカでは末期更新世と完新世の初期に大きな人口動態の変化があったと言われているそうです。しかし、過去5,000年間の人口動態の変化により、それより古い時代の集団がどのようであったか推察することができていませんでした。

そこで、Lipsonらは、18,000年から5,000年前に住んでいたマラウイ、タンザニア、ザンビアに埋葬された6人の個人から抽出された古代DNAを解析しました。これまで発見されていた古代DNAのさらに2倍も古いDNAだったそうです。また、過去に解析された28人のDNAを再解析し、より高いカバレッジで高品質なデータに置き換え、系統解析を行いました。

その結果、本研究の調査地域に住むヒト祖先は、3つに分岐した源集団の混合個体としてモデル化されました。つまり・・・3系統いたヒトすべての特徴を併せ持っていたということです!

これは、おそらく8-2万年前の更新世の相互作用を反映していると考え著者らは考えています。

一方で、彼らの遺伝子は地理的な隣人と最も遺伝的に類似していました。これは20,000年前までに、人々はすでに現代と同じくらい動きを停止していたことを示唆しています。著者らは、これは、後の石器時代の産業が多様性を持ち、独特の地元の属性を取り始めた氷河期の終わりに向かって「地域化」のための考古学的証拠と一致すると説明しています。

所感

めっちゃおもしろい!

遺伝子から人の行動や歴史的推論を裏付けられるのってすごいですね。

思いっきり理系の研究ではあるんですけど、歴史だったり人類学の知識も必要そうですね。

こういう研究も楽しそうだなあ。。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA